地代家賃も事前に登録できます。
 登録が先、支払が後、順番を逆にすると支払洩れも防げます。
 
 
1. 補助簿で管理

  物件毎に補助簿で管理します。
  ①補助コード  月額家賃を補助コードに利用 21万円なら 「210」
  ②補助名称   ㈱○×8  支払先名と、更新月を登録。更新料の支払時期が明確になります。
  ※更新後、家賃が上下する時は補助コードもそれに合わせて登録し直します。(訂正方法は2で)
   
2. 1年まとめて
  決算月に注意して1年分入力。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  最初、補助コードは「210」でした。
  9月から22万円に値上げ。補助コードを次の手順で変更します。
   ①新家賃の補助「220」を作る。
   ②「210」のデータを「220」に変更。上は変更後の画面です。
   ③「210」の補助を削除。
   ※毎月振込をする日を決め、その日は振込作業に専念する。
   ※「仕訳データ置換」というジョブを使うと一発で置換えられます。 
 
 
3. 前払費用
  3月の支払家賃は4月分です。決算の時はこれを「前払費用」に振り替えなければいけません。
  3月、決算月の支払を「前払費用」で処理し、前年計上した「前払費用」の再振替仕訳を追加します。
  上の画面のように入力します。
 
 
4. 月次損益
  前払家賃を4月1日に 地代家賃/前払費用 と再振替してしまうと4月の損益は家賃が2カ月分
  計上されてしまいます。
  4月に払った家賃を4月分とみなし、前払や家賃の値上げ等変動の影響を3月の決算月で
  調整することでこの問題を解決できます。
  簡便に月次損益の精度を上げましょう。
 
 
5. 更新料

 8月払った更新料、新家賃1ケ月分の処理。


 
 

  20万円以上は繰延資産で計上し、賃貸契約期間(この場合は2年)で償却します。
  減価償却を月割して毎月計上するとより精度が上がりますが、中小企業の経理には重荷のようです。
  決算月の計上で割り切ってしまいます。
  20万円未満ならば「支払手数料」で処理します。
  繰延資産に計上したら、今期の償却額を同時に計上しておくこと。
  この情報も事前に登録できます。金額が不明確なら仮キャッシュを使いましょう。
   
 
6. その他
  借りるか、買うか、景気がいい時にそれが続くと思って買った会社はその後大変な思いをしています。
  いざという時は半値で処分してもかまわない、と思えるのであれば購入も考えてみてください。
  

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支払が1日遅れただけでいい加減な会社と思われてしまいます。
ミスや遅れのない確実な支払の仕組み作りが大切です。
 
 
1.支払の管理

 請求書を受け取ったら、その日に買掛金の計上と支払情報を登録します。
 買掛金は自ら期日に必ず支払わねばならないもの。ですから「仮キャッシュ」勘定は使いません。
 
 
 
 
 
 
 
 普通預金の元帳を開けば5月31日にいくら資金が必要か把握できます。
 入金予定は回収を「仮キャッシュ」で管理しているので、「キャッシュフロー計算書」で資金の過不足を確認します。
 売掛金の回収予定も、相手科目「普通預金」で処理すれば普通預金の中だけで資金が足りるかどうか確認できます。
 ただ、入力順に入金があるわけではないのでチェックがたいへんです。
 慣れれば売掛金の回収予定も「仮キャッシュ」を使わず「普通預金」で処理して構いません。
 
 
2.支払日

5月31日の支払情報を表示


 
 
 
 
 
 

 ※支払先3件、総額1,207,500円と確認できます。
   このリストを見ながら振り込みます。
 
 
3.仕入計画

 売上目標が決まったら買掛金も、補助「999」を使って仕入の予算を計上します。
 これは無理な仕入をしない為の大切な数字です。


 
 
 
 
 
 
 
 仮データの入力は28日を使います。
 実績が固まったら削除しなければなりません。日付を28日で統一しておけば削除洩れを防ぐことができます。
 予算と実績は毎月検証してください。予算の使いすぎは不良在庫につながります。
 
 
4.決算

①〆後の仕入計上


 
 
 売上の未収収益と同様、取引先別に管理する必要はありません。
 もちろん未払費用には補助コードの設定は不要です。
 売上の表を参考に、数字を把握してください。
 
②月次損益を見誤らないため

 未収収益、未払費用は期中は動かさず、期末に処理します。
 
 
5.一工夫
 ①仕入か外注かを分ける為、補助名称に「外」を加えておくと経理は迷いません。
 ②売れ残りは利益を食いつぶします。
 ③請求明細をチェックしたら表紙のみ月毎に綴じておきます。
 ④買掛金と未払金の違い。
  未払金は車をローンで買ったような場合に使います。


 
 
 
 
  毎月15万、25日、三菱、車種クラウン、22年3月まで、ローン会社クオーク、
 

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効率良く整理するコツ。

 

1.資料
 請求書等の情報は、手に入れたその時に整理する。
 必要ない資料、情報は捨てる。

 

2.取引先の管理
 取引先は、名前でなく次のように「あいうえお」「あかさたな」順になるよう、3桁のコードで管理します。
  あ001 い020 う040 え060 お080
  か100 き120 く140 け160 こ180
  さ200 し220 す240 せ260 そ280
  た300 ち320 つ340
 ~
  わ900
 椎名220番、清水221番と、登録していきます。コードは3桁で十分。

 

3.資料の整理には2穴のバインダーを
 資料は2穴のバインダーで日付順に整理します。
 圧着式はすぐバラバラになってしまいます。ポケット式は面倒です。

 

4.マウス
 左手マウス、右手はテンキー。試してください。
 マウスを持ち替える必要がなく、飛躍的に入力効率が上がります。
  右手の負担が減りマウスけんしょう炎の予防にもなると思います。

 

5.情報量を減らせ
 本当に必要な、重要な情報は何か
 知識通りに処理しようとすると1円の科目違いを再振替で対処してしまいます。これでは不要な情報が増え、
 必要な情報が霞んでしまいます。間違えた科目を訂正すべきです。
 経営者はその情報が何で必要なのか、どう経営に生かすのか、説明できなければいけません。
 ついでにこの情報も、は最悪です。
 帳簿から生の情報に触れてください。
 
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売掛金の確実な回収は得意先の何気ない情報から。 
  

 帳簿からは経理担当が辞めた、トイレが汚くなった、在庫が積み上がってる、といった情報は得られない、
 そう決めつけていませんか?
 今までの発想では帳簿と得意先情報のデータは統合されることはありませんでした。
 でも、摘要欄に「経理が辞めた!」と一言入力するだけ足ります。これだけで営業の情報を
 経理も共有できるようになります。
 
1.請求と回収

①請求と回収の仕訳を同時に入力することで問題ある取引先をいち早くキャッチできます。

 
 
 
 
年度更新後、
 最初に前期3月請求の回収仕訳を入力。(実際は決算処理をしながら同時に進めます。)
 4月の売掛金の計上と回収仕訳を入力。
 実際に入金されるまでは「仮キャッシュ」科目を使います。
 
②得意先元帳

 入力後の元帳。

 
 
 
 
 
 
 
 5月末までに2,205千円が「資金化」される予定。この情報は財務と連動し、キャッシュフローの計算にも反映されます。
 
 
2.入金

①通帳に入金された金額を普通に登録。(「仮キャッシュ」は無視します。)

 
 
②㈱キムラの補助簿を表示し、振込料が差し引かれていたらその情報を追加。

 
 
※回収が翌期になる時は摘要欄にその情報を(例えば「5/30」と)入力しておきます。
 これで税務調査の時、売掛金の計上洩れがないか常に確認していますよ、という大きなアピールに
 なります。

   
③「仮キャッシュ」は役目を終えたので削除。

 該当する行をクリックし、「F4削除」。(ピンク色の部分)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 削除データは日付欄が「削」に変わります。次に元帳を開いた時はに表示されません。
 もし、50万円しか入金されない場合、
 「仮キャッシュ」の摘要欄を当初126万、残76万、金額欄を「0」に訂正し、記録を残す。
 取引先と残76万をどうするか話し合い、新たな回収日を改めて「仮キャッシュ」入金情報として登録。
 摘要欄に情報を記載するのですが、書ききれない場合は金額「0」で摘要欄だけ利用します。
 
 
3.入金がない

 回収日が過ぎたら「仮キャッシュ」を表示。
 残ったデータは入金が遅れている取引先一覧です。いつも遅れる先は決まってます。
 情報として活用しましょう。
 約束守らない先は少し高めに請求、きちんと守ってくれる先はお値引き、等々

 
 
 
 
 この回収日を過ぎた「仮キャッシュ」は使える「資金」から除かねばなりません。
 金額欄を「0」に、摘要欄に未回収の金額を登録し直します。
 山田という会社は既に2カ月遅れてます。以後の取引には十分注意が必要です。
 この情報を補助簿で管理すると次のようになります。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 入金を確認せず、次の取引に応じてしまったのが問題です。
 また、急激に発注が増えるのも危険です。手形回収の場合は手形のサイト分を持っていかれます。
 取引先の様子には常に注意を払いましょう。
 
 
4.補助簿には

 息子が社長になった、経理部長が辞めた、掃除が雑になった、土地を買った、新しい機械が入った、
 在庫が積み上がっていた、どんなことでもかまいません。気がついたことを摘要欄に書いておきましょう。
 社長がいない時、女性社員にお話し聞くと面白いです。
 結果として不良債権の発生も減り、税務署にほめられます。
 
 
5.1年後

 年間の大雑把な売上計画を補助「999」を使って立ててみます。

 
 
 
 
 
 
 
 大雑把な売上、回収情報を登録し、年間いくら位「資金」を捻出できるか把握できまうす。
 詳細な計画は各部署の仕事です。それを積み上げ、会社全体でどのくらいの利益、キャッシュ増を見込めるかを
 把握するのが財務の仕事です。
 摘要欄にその月の重点目標等を記載し年度計画の確認にも利用します。
 4月の実績が固まったらこの仮データは「金額」を摘要欄に移し、予算を達成できたかの検証データとして利用します。
 部門毎の予算、実績比較も可能です。
 摘要欄を使わない手はありません。その月のいベント等書いておくとメリハリがつきます。
 
 
6.決算

 決算月、20日〆の得意先は21日~末日までの売上(未収収益)の計上が必要です。 
 下の表で〆後の売上情報を管理します。(自計化の難しい顧問先からいただいている売上報告書です。)
 取引先別〆日情報もわかります。( 補助名称にも情報は入力済です。)
 仕入も同じ様に管理します。(下の例は両方載せてます。)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 〆後の売上は取引先別に管理する必要はありません。合計額で入力します。


 
 
 ※月次損益を見誤らないために
   この「未収収益」は決算まで動かしません!
   期首で 売上高/未収収益 と振り替えてしまうと、未収収益を忘れて期末予測しかねません。
   毎月同程度の未収が発生すると仮定し、決算までこの数字を利用します。
   あまり細かい数字にこだわっていると先に進みません。
 
 
7.一工夫

 ①売掛金のマイナス残
  裏書手形をもらったり、二重に振り込まれたりでマイナス残となる場合、マイナス残のまま
  管理します。
  前受金や仮受金への振り替えは、管理する科目もミスも増え、いいことありません。
 
 ②現金商売
  お寿司屋さんでは○×さん誕生日、㈱○×創立記念日、その日気付いた情報を摘要欄に
  入れてました。去年の元帳を開けばこの情報を活用できます。
 
 ③補助名称
  補助名称は全角10文字登録可能です。下記の要領で登録しておくと担当が代わっても
  回収遅れ等遅滞なく把握できます。
  「20鈴木翌20半手」 〆日、取引先名、回収情報、 〆日の情報は大切です。
 
④多店舗管理


  

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 各店舗毎に通帳を1冊作ります。
 その店の固定費はその通帳から引落させます。
 各店の売上、仕入、経費等を一と月分づつ表で管理し、帳簿には合計額で入力します。
 日々、売上等を全て入力していたのでは情報量が膨大になってしまいます。
 各店舗の情報はPOSで管理してください。店別損益は部門コードで管理できます。


 
 
 
 
 通帳への入金は1、2日ずれます。これも4月30日として処理してかまいません。
 最初は大雑把に情報を管理し、自社の能力を見極め必要な情報が得られるよう改良していきます。
 
⑤売れ残りは利益を食いつぶす。
 中小企業の経営者にとって不良在庫の怖さがあまりよくわかっていません。
 1個80円で仕入れて100円で売る、粗利は20円です。不良在庫を1個出すと、
 4個分の売上が吹っ飛びます。
 
⑥不良債権
 売掛金の入金が滞り始めたら、早期に手を打たなければいけません。
 時間の経過とともに事態は悪くなるだけです。
 いくらなら早期に回収できるかを把握し、思い切った値引きで早期回収に努めます。
 次にまた不良債権を出さぬよう注意しましょう。相手も助けてくれたと思ってくれる
 はずです。
 また、決算で相当利益が出そうなら、通常の債権でも日頃の取引に感謝し、決算値引きを考えて
 みてはいかがでしょう。10万円の値引きで約4万円税金も減ります。交際費や広告宣伝費より、
 もっと直接的に次の大きな売上に結び付くような気がします。
 何が何でも全額回収する、遅延損害金も取る、はうまくいかないことのほうが多いようです。
 相手が倒産したら元も子もありません。

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借入金の情報管理。 

 「借入金返済予定表」からは何の情報も得られません。
 借入が何本あり、その年間返済総額は、返済期間は、そしてその情報は財務と連動して初めて
 本当に価値を持つことになるのです。 表計算では財務と連動しません。
 
 
1.情報は単純に

 ○「短期借入金」は社長から、
   銀行は社長借入金を資本金とみなしてくれます。
   ただ、役員報酬が月20万円では社長がサラ金から借りてきたと思われてしまいます。
   それなりの報酬でなければなりません。
 
 ○「長期借入金」は銀行から、
   中小企業にとって銀行借入が今いくらあり、今年いくら返すのか、が大切な情報です。
   銀行借入情報を長期借入金に集約させます。
 
 ○返済日は5日、
   5日返済なら月がずれません。月次損益がぶれません。同じ月内の1、2日のずれは無視し、
   決算までの返済情報を作ってしまいます。
 
 
2.補助コードと補助名を使って情報を管理
 
  
 
 
 
                                                                                                
 得られる情報
  補助コードから  「100」は元金10万円、
  補助名称から   5日に三菱から25年3月まで返済。

 
 
3.返済データの作成

 まず元金の返済情報を入力。
 返済が終わってから入力したのでは非効率です。(下は5月決算の例)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
次に利息を入力。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
入力済利息データは摘要情報を利用し、上のように抽出できます。
変動金利にも素早く対応できます。
訂正箇所をダブルクリックし訂正します。(色が黄色く変わります。)

 
 
4.返済額の認識
 借入金の補助別仕訳計

 
 
 
 
 
 
 
わかること
 3本の借入があり、年間4,404千円返済しなければならない。
 このデータはエクセルに変換できます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
リスケの検討
 この表が取り出せればリスケの検討も容易です。銀行にもより説得力のある資料として利用できますが、
 リスケせざるを得ない状況に追い込まれたこと自体が問題です。
 CドライブのデータをDにコピーし、元金のみ入力し直してその後の資金繰りを確認することもできます。
 
 
5.一工夫

 ①保証協会付は補助名称に「保」の文字を。
 ②普通預金は補助簿で管理しません。
   科目名を「○×普通」とし、どの銀行を整理しているか常にわかるようにしておきます。
 
 

6.月末返済にしてしまったら

 残高をずらして考えます。3月31日が土曜日なら返済は4月2日です。
 この4月2日を年度末とみなして処理します。
 残高証明書に合わせて未払処理する必要はありません。会計の目的は適正な期間損益の把握にあります。 

 
メモ
 借入金の返済日はいつか、そんなことは誰も考えていません。 わかっているデータを事前に登録する、という
 発想がないからです。
 最初にこの作業をしてみてください。作業自体はアナログ的手作業ですが、情報としての価値は格段に上がります。
 何よりも帳簿の整理が楽しくなります。
 
 何を、どう、管理すればいいのか、中小企業経営者の皆様が迷うであろう事柄を項目別に解説してみました。
 こう管理すればいいんだ、がわかれば、いくら借りたらいいのかがわかってくるはずです。
 流動比率を知らなくてもこれくらいの資金が必要だ、そういった事が何となく分かるようなサイトにしたいと
 思います。
 

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 データの作成は「税込」、分析は「税抜き」、
  
 
1. 計算はコンピュータで。

  科目にあらかじめ消費税が課税されるかどうかの情報が登録済です。
  例えば「交際費」
   原則 「課税」です。
   例外 「香典」は消費税「非課税」です。
  この情報は摘要登録で対処します。会計事務所で対処済です。
 
 
2. 税抜き
  ○分析は税抜きで。
    税込では利益が負担すべき消費税分だけ多く計上されてしまいます。
    この分を 「租税公課」/「未払消費税」 で計上すればいいのですが、
    一々試算していたのでは面倒です。
  ○決算時税抜き処理
    一仕訳毎に税抜き処理はしません。月毎、科目別に税抜き処理をし、情報量を減らします。
 
 
3. 中間申告と納税準備

  今期、納付すべき消費税額が固まれば翌期中間納付分を事前に把握できます。
  納付予定日に普通預金に登録します。
  毎年極端に納付消費税額が変動することはありません。中間納税額は情報として入力済です。
  決算月もこの中間納付税額を予定の数字として使います。
  これで意識せず納税準備ができます。
  また、売上が大きく変動したり設備投資を行う場合、期末消費税の負担は増えそう
  かどうかの検討もします。
 
 

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年間の利益と税金、大まかな把握ができたらこの情報をどう活かすか、考えます。
 
 
1. さらなるカイゼンを

 本当に必要な、大切な数字は何なのか、細かい数字に惑わされると、それがわからなくなって
 しまいます。いらない数字は大胆に切り捨てましょう。
 カイゼンの一歩は掃除から

 
2. 計画通りにはいきません。

  財務ソフトの中で年度計画することで「覚悟を決める」ことができます。
  予算がどう現実に変化していくのかを毎日帳簿で見せつけられます。
  最初、目標が大きく隔たっていたとしても、自然と年度中に何度も見直すことになり、
  現実的な数字に変化していきます。
  時には冒険して、そして失敗してもいいのですが、いくら何で損したかが帳簿で見えるように
  なるのでよけい身にしみます。
  30万円で1,000枚刷ったチラシ、で売上5万、試算表からはこの数字は読めません。
  チラシを刷った段階で「売上目標40万」と摘要に入れておきます。
  何度か見直しを繰り返すことで自然といくらなら冒険できるかがわかってきます。
  また、年間いくらキャッシュが積めるか、予測できれば設備投資も見えてきます。
  ここまでやった、と言えるのであればあとは何が起きても冷静に対処できます。
  微妙に何となくおかしいかな?が読み取れるようになるといいのですが・・・
 
 
3. 何に投資すべきか

  リーマンの前、そこそこ利益を出していた会社はみんな役員保険に加入しました。節税対策と退職金を
  夢見て入った会社は今、みんな解約して残っていません。本当の実力がわからなかったのです。
  少し価額競争に巻き込まれただけで年度計画がすべて崩壊してしまいます。
  競争相手が100円で作っている時、20円で作れる方法を真剣に考えてる会社、自社で困ってることを
  一生懸命改善しようと頑張ってる会社、常識を疑い、本当に顧客が望んでいるものは何なのか、を考えている
  会社は強いです。
  うちは上場するぞ、が目標の会社はうまくいきせん。結果として上場することになった、が正解のようです。

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 毎日会計ソフトに入力し、帳簿残と現金残を合わせる習慣をつけて下さい。

  現金での支払は事務用品や交通費といった本当に小口のものに限られます。
  領収書自体の数を減らす工夫をしましょう。
  例えば「ボールペン1本80円」の情報はいりません。まとめて管理します。
  また、何となくボールペン1本買ってくるようでは、多分在庫管理もできていません。
   
 
1. 電車賃
  スイカを使い、その月のチャージ料合計を登録します。
 
2. 文房具
  月に1度計画的にまとめて購入します。簡単な在庫管理の勉強になります。
  机の中には使っていない文房具であふれてませんか?インクが固まったボールペン
  出てきませんか?

 
3. 科目
  現金出納帳に出てくる科目はこんなもんです。また、一日に発生する領収書もたかが
  しれてます。その日に入力し、残高を確認する習慣をつけてください。
    交通費(ガソリン、タクシー、電車バス)、
    福利厚生費、
    交際費、
    会議費、
    事務用品費(少額なら雑費)、
    消耗品費、
    租税公課(印紙)、
    通信費(切手)、
    雑費、
  

4.情報
  
交際費、出張旅費、ガソリン代等、値のはる支出については使った人の名前を
  摘要欄に入れておきます。
  営業のAさんが年間いくら飲み歩いたか、
  休日にガソリンを入れてる社員、
  ある特定のとこだけに出張してる社員、どう見ても2人分だろう、
  のような色々な情報を収集できます。    

 

5.社長立替
  
どうしても日々整理が無理であれば、3の科目別に領収書を一月単位で集計し、
  相手科目を短期借入金(社長立替)で登録します。
  例えば1月10万円と予算を決め、決まった日に社長に10万円渡します。
  毎月短期借入金の残が増えれば、予算以上に使い過ぎです。
  残がマイナスになるようなら、予算が多かったことになります、そうならないよう
  減らしてください。
  限度額を決めておくことが大切です。

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ここまでくれば、普通預金の元帳は借入金の返済等、毎月発生するもののほとんどが入力済です。
 
 
1. 普通預金を開いてみる
  水道光熱費や電話料等、金額の変動する項目は「0円」で入力済です。
  売掛金の入金を「仮キャッシュ」を使わず「普通預金」で処理してみました。ただ、まだ入金されていないので
  摘要に「仮」の字を入れ、入金確認後「仮」を消します。
  但し、入金の順番がバラバラで、チェックがたいへんです。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  月の前半は自動引落等の科目の整理、
  月の全般で入金、月末は振込、
  大雑把にそれぞれ処理する時期を分けておくとでやるべき仕事が明確になります。
 
 
2. この5月の元帳はすべてこれから生ずる情報です!
  ①売掛金回収予定を「仮キャッシュ」を使わず「普通預金」で処理すると、
   入金2,185,000円に対し、支出は3,437,888円、28日に給与は払えない、
   となります。それまでに70万円の調達が必要です。
 
  ②水道光熱費や、電話代は「仮キャッシュ」に予算額が入っているので通帳からはわかりません。
   大雑把ではありますが一応、月末マイナス残にはなりません。
 
  ③根本的にもっとキャッシュを積んでおかないと大変だ、ということがわかります。
   資金繰り表よりももっと生々しい情報報が得られます。
 
 
3. 取引銀行

  1行で十分です。
    1行ならその通帳だけで資金繰りが見えてきます。
    何行も取引ある場合、メイン以外は借入金の返済しか発生しません。この管理は簡単です。
    下は借入だけの取引しかない銀行です。
    6月末残が35,314円、このままでは翌月残高不足です。亀信の口座から20万円振り替え
    ておけば、この口座は10月10日まで管理する必要がなくなります。
  いくら、いつ振り返るかの情報も、亀信の普通預金から把握できます。

  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  3月末の資金をどうするか、まだ検討中です。最低あと6万円あれば乗り切れます。
 
 
4. 普通預金は補助簿で管理しない!
  科目に銀行名を入れておきます。
   「亀信普通」  「三菱普通」
  今、どこの通帳を整理してるか明確になります。
  補助1-亀信、2-三菱、では管理情報が増え、ミスの確率が上がります。
   
 
5. 取引銀行の整理

  O回収用と支払用、通帳を分けている会社がありますがこれは無意味です。
   経理が煩雑になるだけです。1つの口座で管理すべきです。支払用の通帳は解約です。
  O借入だけの為に取引してる銀行は返済が終わったら解約を考えてください。
   残しておくとまた小口の借入が始まります。経理泣かせです。
   資金計画の練り直しはメイン銀行で。
 
 
6. 定期積み金、定期預金

  定期積金は補助簿で管理します。
   定期積金- 1 5亀信(3万)23/6 36万
   定期積金- 2 5亀信(5万)24/7 120万
   定期積金-20 5三菱(3万)25/6 180万

 13亀信普通なので、1番台を亀信に割り当てます。
 13三菱普通は、20番台を使います。

  補助名称、
   毎月5日に亀信普通から23年6月まで満期36万円の積立てをしている。
   当然この情報も事前に入力済です。
   定期積金を使って消費税、法人税等の納税資金を準備しておきましょう。
   定期預金の処理も同じです。
     定期預金-1亀信
           -2三菱
           -3○×
   これで十分です。100万円が何本、といった情報は必要ではありません。
   決算の時は残高証明書で利息の計上漏れがないか確認してください。
 
 
7. 定期預金と借入金

  年間のキャッシュフロー計算書から、キャッシュをいくら積めるかが見えてきます。
  借入金を減らしましょう 。

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決済の仕訳も同時に作ります。手形記入帳はいりません。
 
 
1. 受取手形は割引、裏書しない

  割引、裏書しないと決めれば次の2仕訳で受取手形の管理は完了です。
  受取日と決済日の仕訳を同時に入力します。


 
 
 
  元帳で入金日が確認でき資金繰にも利用できます。
  手形は一枚づつ管理します。手形記入帳も兼ねるので、まとめて入力すると情報がわからなくなって
  しまいます。受取手形に補助簿は必要ありません。

受取手形の元帳


 
 
 
 
 
 
 
  期日が翌期になる手形には摘要欄にマーク(例☆印)を入れ、残高が確認できるようにしておきます。
  この状態になったら次年度の会計ファイルを作成し、そのファイルに☆印6/20のデータを入力、
  残高が「0」になることを常に確認します。
  摘要欄に下3桁の手形番号を入力しておくと便利です。(省略しても問題ありません)
 
 
2.割引、裏書しない為に
  手形を割引、裏書しなくて済む「資金」、キャッシュを調達しておきましょう。
  もし不渡りが発生しても、その分の資金は調達済です。冷静に対処できます。
  余裕がでてきたら借入のバランスを考え元金の返済を進めます。
  中途半端な借入は事態を悪化させます。
 
 
3.科目
  割引、裏書する時も「受取手形」を使い、管理する科目を減らします。めったに不渡りは発生しません。
  摘要欄に裏書、割引と登録するだけで充分です。
 
 
4. 支払手形
  使わなければ悩みが1つ減ります。
  長期の借入で決済するほうが不測の事態が発生した時に対処しやすいです。
  処理は受取手形と同じです。


 
 
 
 
 
 
 
  支払手形は必ず決済しないと会社は倒産です。決済日のデータを必ず作ってください。
  翌期決済も受取手形と同じように処理します。

  現金決済なら会社の信用が増します。建設業など「人件費」の割合が多い会社は手形をもらっても
  割引しなければ給与を払えません。手形はもらっても振り出さない、と心がけてください。
  

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